#41 人生を決める三千円の使いかた。

何に使いますか?

【目次】
・人生を決める三千円の使いかた/『三千円の使いかた』
・好きな人が辞めた/『噛みあわない会話と、ある過去について』
・慌しいときこそ/『しあわせは食べて寝て待て』
Akane 2021.12.05
誰でも

12月になりました🎄今年も残すところ1ヶ月。どんな風に過ごしていこうかと「やりたかったけれど、やりきれていないコト」を書き出しています。みなさんも、まだやってないけれど、今年のうちにやりたいコト(読みたい本も)はありますか?

最近はキャロットケーキにハマっています。

最近はキャロットケーキにハマっています。

人生を決める三千円の使いかた

最近読んだ本の話です。原田ひ香さんの『三千円の使いかた』。

東京・板橋に実家を構える御厨家の人々の、おかねにまつわる連作短編。70代の祖母は年金に不安が、50代の母は入院と友人の離婚を機に熟年離婚が頭をかすめ、20代の姉妹の姉は世帯収入を考えて節約に勤しみ、妹は結婚前提で付き合う彼氏の奨学金問題に頭を悩ませる...

人は三千円の使い方で人生が決まるよ、と祖母は言った。
え?三千円?何言ってるの?
『三千円の使いかた』p.7

正解は特にないんだけれど、ちょっと考えてみると面白いかもしれません。

私は、どうだろうと考えた時に、「休日に本好きなお友達と散歩がてら行ってみてかった小さな本屋さんを訪ね、"見つけた"と直感の働いた本を買って、ちかくの喫茶店でコーヒーとお茶菓子を注文しておしゃべり」といったところでしょうか。本が2000円、お茶が1000円。良い本は誰かにも貸したりあげたりできるので、やっぱり個人的には本には使いたい。

みなさんはどうでしょう?👀

おかねは現代で暮らすにあたり切っても切れない関係。でも、難しい存在であることも確か。『三千円の使いかた』では、家計簿の歴史や実際に「そういう方法があるのか」というような具体的な方法の話も出て来て興味深い。(しかも説明、っていうより会話の中でわかりやすく描かれているので、調べてみようかな、という気になる)

1年の振り返りをする時に一緒に読んで、考えるきっかけになる本としてもいいかもしれません✍️

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好きな人が辞めた

次は、最近悲しかった出来事の話を書きます。

美容ネタが好きで、著書を読んだり、podcastを聞いたり、ニュースレターでの発信を見ていた方がいました。しかし、先日、その方が一部のSNSを辞めたことをニュースレターで知ります。

曰く、一部のSNSでコメントに悩まれていたようで、

一個一個はくだらなくても、積み重なるとロシアンルーレットの一弾になる。込み上げてくる虚無感から自分を守る自信が無くなって、アカウントとアプリを消した。(中略)いまは知らない人が怖い。

と書かれていました。

その方とは直接的な関わりはないにも関わらず、なんだか私は自分のことのように気持ちがずーんとしてしまいました。周りでも大なり小なり思わぬ言葉をかけられている人は少なくなかったし、鍵をかけたりSNSから距離を置いた人もいます。

正義の違いや素朴な疑問であることも多いとは思いつつ、受け取った側の気持ちに靄がかかったという意味では、私も些細なことでしたが同じ経験はゼロではありません。(個人的には意見が違ったり相入れない場合でも、表現は気を遣える余地があるはず、と思っています)

その時、このどうとも形容しがたい気持ちを紐解きたくて、オンラインでのトラブルに関する本からはじまり、人間心理の本を5,6冊ほど読みました。本を探していて気がついたことは、プロレスラーの木村花さんの事件をきっかけに、一気に関連の本が増えていたということです。(これは大変勉強になったし色々と動くきっかけにもなったのですが、長いので割愛...)

最近読んだ脳科学の本によると、触れる回数が多い情報を脳は本物と思う、のだそう。ポジティブ思考が合う人とそうでない人がいるので、決してポジティブが良い、という単純な話ではないです。

ただ、自分の内側から溢れ出る深めの考えや不安は大事にしながら、外から入ってくるネガティブな言葉や表現は浴び過ぎない方がいい。これはそうだと思います。

同様に、自分が発する内容や言葉も気をつけないといけないですね。(何をしても1割からは嫌われるのは自然の摂理らしいのでそこは致し方ないにしても)


言葉は刃になることがある。たとえ、悪意がなくても。

という意味で、ちょっと話は違うかもしれませんが、少し前に文庫化された辻村深月さんの作品『噛みあわない会話と、ある過去について』を思い出しました。

タイトル通り、旧知のふたりが久しぶりに再会したとき、同じ出来事を異なった認識で捉えていたことによる「会話の噛み合わなさ」が巧みな文章で描かれています。

決して楽しい感じではないですし、読後感は「お、おぅ...」と感じるかもしれませんが、「考えさせられたし、展開に目が離せなかった」といったような感想を述べる人も多かった作品。あっという間に読めてしまいます。

物語だから現実よりも少し極端かもしれないけれど、少なからず、こういうことってどこかしこで起きているのではないかなと思いました。

ちなみに冒頭の話に戻りますが、その方は他のSNSで穏やかな様子が見え、勝手にホッとしています。

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慌しいときこそ

最後は、気持ちがほっこりする本を☺️
ここまででちょっと長くなってしまったので手短に。

最近行ってみたかった小さな本屋さんで偶然見つけた漫画『しあわせは食べて寝て待て』。持病のために週4パートで生計を立てているさとこ。家賃を抑えるために団地に引っ越し、その団地で出会った人たちのおかげで少しずつ元気を取り戻して...というあらすじ。

体や心にいい手当てが載っていて、身近なしあわせを気づかせてくれます。読むとなんだか気分がほんわりとします。年末の慌ただしい時期に、ぜひ。

ちなみにこの本、本屋さんで見かけたときは1巻は欠品だったため2巻から読み始めました。出会った時が買い時...と思って買いましたが、正解でした✌️おすすめです。

ということで、今週はこんなところで👋
年末に向けて慌ただしくなっていくかと思いますが、来週あたりまではまだゆっくりできることを願って。どうぞ体調はお気をつけてお過ごしてください🙏

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