「読むしかできない 最終回」開催レポート&これから

10月に開催した読書イベント「読むしかできない」のレポートをお送りします📮
写真いっぱいなので、遊びにきたつもりで読んでいただけると嬉しいです。ちょっと盛りだくさんなのですが、パラパラっと写真を見るだけでも雰囲気お伝えできると思います!

【目次】
・「読むしかできない」とは
・開催レポート(来場イベント/本活動読書会/お手伝い&読書会/郵送選書)
・おわりに & これからのこと
Akane 2022.10.30
誰でも

「読むしかできない」とは

先日、10月2週目の三連休、東京のとある場所で「読むしかできない」イベントを開催しました。

「読むしかできない」は、

・ 選書した本を持って
・ 東京都内の、とある本のある広い空間で、たった一人で1時間読んで
・ 前に来た人が選書してくれた本をもらって帰る

という、「読むこと」それ自体を純粋に楽しみ、他の参加者と直接会わないけれど、参加者との繋がりを感じられる、予約者限定の読書イベントです。

地理的&時間的に都合が合わないに向けた郵送選書枠、少人数で話したい・イベントを手伝おうと思って下さった方に向けたお手伝い枠もあります。

2021年9月にはじまり、だいたい隔月開催し、今回2022年10月に第7回目の開催となりました。おかげさまで毎回満員御礼で、参加者はのべ150人ほど。関西や東北からわざわざ足を運んでくださった方も😲!

おかげさまで1年続いたこのイベントは、いろいろな事情もあり、今回で一旦休止になりますが、たくさんの方がご参加くださり、また、投稿やRTやいいねなどで盛り上げてくださり、本当にありがとうございました!

ということで、開催レポートや参加された読書家さんの本の紹介、そして運営裏話まで、是非お楽しみください🎉

***

🏡 来場イベント

【 準備 】

会場設営で気合いが入るのは、お迎えのお花選びです。(本のレイアウトじゃないのか)

意外と「楽しみにしている」と言って頂けることが多かったので、はじめはちょっとした飾りのつもりで始めたけれど、だんだんと気合いが入っていったのでした。

春は桜、初夏は紫陽花にしたのですが、今回は秋なので栗と赤い実にしました。

本は重たいので、少しずつ運び入れていきます。

イベント会場に持っていく本を本棚から取り出していく時に、改めて眺めて「この本あったなぁ」とか思い出して浸っていると、時間がどんどん過ぎていってしまいます...(進まないパターン😇)

そして、無事にお部屋完成 🎉 (もう真っ暗ですが、これは懐かしの本を広げてお茶を飲んでいた自分のせいです)

もう7回目を迎えるというのに、期間が空くので慣れずにだいたいドキドキしながら眠ります。(そしてドキドキして早く起きる)

【 当日 】

10月なのでちょっとハロウィン風にカボチャを置いてみました🎃

10月なのでちょっとハロウィン風にカボチャを置いてみました🎃

天気が心配された週末の開催でしたが、どうにか乗り切りました!

これまでも1年間いろいろな季節に開催してきましたが、雨が降ったことはほとんどなく、割と天気運は持ってるイベントでした👌(屋内だけど)

会場の場所は通常、オートロック&一般公開されていない場所なので、予約確定した方のみにお知らせしています。

建物入り口でインターフォンを鳴らしてもらい、私がお迎えにいきます。変わった建物なのでちょっぴりみんな、不思議そう。

お部屋に入ってもらったら、消毒や検温にご協力いただき、簡単に過ごし方のご案内を差し上げます。

このイベントの楽しみの一つに、「次の枠の人に選書した本を渡す&前の枠の人が選書してくれた本をもらう」ということがあります。

メッセージカードに一筆書いて、イベントの名物家具であるガラス張りの「選書机」に入れて次の予約枠の方にお渡しします!(イベントでは直接会うことはありませんので、どんな人に手に渡ったかはお楽しみ...)

その時に、前の予約枠の方からの選書を受け取るのですが、どんな本が選ばれているのかワクワク😁

ご案内を差し上げたら、私は別室へ移動するので、60平米の空間に本当にたったひとりで「読むしかできない」時間を楽しむことができます。

(これが、なかなか普段できないこと...!)

ソファから座って見た視界はこんな感じ。昼間は光が差し込んで明るいです💡

ソファから座って見た視界はこんな感じ。昼間は光が差し込んで明るいです💡

窓側には私のお気に入りエッセイ選書を、入り口付近には表紙が特徴的なペーパーバックの洋書たちを飾りました。

1時間の読むしかできないタイムが終わったら、ノックでお知らせします。

みなさん「あっという間だった...!」と仰ってくださるのですが、読書家にとっての1時間は読み始めたら足りないですよね🥲

次の方がいらっしゃるまでの間、すこしだけおしゃべりをさせて頂くのですが、主催者としてはこの時間が楽しみで、「リアルではなかなか本の話をする人が少ない」という方も多く、ついつい話し込んじゃいます。

このままずっと続けられそうな勢いですが、楽しい時間を惜しみつつお見送りします。


と、いうのが「読むしかできない」の来場イベントです。

なかなか世の中にない空間なので、「この空間が好き!」と言っていただけることも多く、とても嬉しかったです。


最後に、選んできて頂いた選書をご紹介します!

※スマホでご覧のみなさま、小さくてごめんなさい(是非拡大して素敵な選書本をチェックしてください✨)

※スマホでご覧のみなさま、小さくてごめんなさい(是非拡大して素敵な選書本をチェックしてください✨)

気になった本、好きな本はありましたか?☺️

***

📚 本活動読書会

18時から開始という、ちょっとしっとりとした時間から始まったのは「本活動読書会」。

これは、今回初めての試みで、「本に関するなにかの活動をしたい・している」といった読書家同士で、色々とおしゃべりしながら深めていこうという会でした。

参加者は「本屋さんをやろうか...」と思案されている方、「共同書庫のようなものが持てたら面白そう」と考えている方、具体的にこれ!というものではないけれど、「何かやってみたい」と思っている方、そして勢いでイベントをはじめて1年の私。

用意していたお菓子に加え、お持ち頂いたお菓子で、夜のお菓子パーティー感 🎉

選書の交換は、あみだで決めます。

選書の交換は、あみだで決めます。

どんな活動をしていきたいかからはじまり、なかなか本の深い話もできたり、2時間の予定が3時間強になるほどの盛り上がり!

それぞれの選書の本を交換するのですが、珍しかったのは、小説を持ってきた人がいなかったことでした。

茨木のり子さんの詩集、最果タヒさんのエッセイ、梨木香歩さんのエッセイ、そして安達茉莉子さんのエッセイ。

夜のゆったりとした空間の中で、ひとりひとりの紹介を聴いている時間が、個人的にはとても好きでした。皆さんの選ぶ言葉が耳にスッと入ってくる感じ。そして聴き入ってしまう。

なんだか音楽みたいな時間でした♩

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🧹 片付け&ミニ読書会

イベントも終盤、最終日はお片付け&ミニ読書会です。

参加者の皆さんはボランティアで片付けを一緒にやってくださるんですが、ボランティアでは申し訳ないくらい、いつの間にか汗が滲むほどの什器や本を運搬をやりますです...😂(運ぶ経路が階段なんですよね...あと純粋に本の量が多い。。)

参加者の方からお気遣いの差し入れをいただくこともあるのですが、一番驚いた差し入れは、「階段が昇降できる折りたたみ台車とコンテナ × 3」(写真右)です...!本当に頭が上がりません。

今回は女性3人 + 私の合わせて4人でのお片付けでしたが、この台車のおかげでスムーズに終わりました。そう思うと、道具の導入を私が初期に考えつくべきでした😂(過去手伝ってくださった皆様方、すみません...!)

片付けが終わったら、お菓子とお茶でおしゃべりタイムがスタートです🫖

「読書会って行ったことある?」 や選書の理由など、わいわい話していたら、またまたあっという間に夕方に...(デジャビュ...)

普通に暮らしていたら、きっと会うこともなかった4人が、こうして不思議な縁で数時間、本の話をする。イベントや読書会のあと、皆さんを見送る度に、さっきまで過ごしたこの時間が尊いなぁと思うのでした。

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📮 郵送選書

さて、来場イベントが終わったら、次は郵送選書です!

来場イベントへの参加が難しい方向けに始めた郵送選書ですが、こちらはこちらでまた違った面白さがあります。(リピート参加してくださる方も多く嬉しい☺️)

私が思う、郵送選書の一番面白い瞬間は「見知らぬ読書家の選んでくれた本が入った封筒の封を開けるとき」

お手紙が同封されているので、その本が選ばれた経緯や、送ってくれた人の存在を感じることができます。

郵送選書を郵便局へ持ち込みます📮 

郵送選書を郵便局へ持ち込みます📮 

「見知らぬ読書家から郵便で届く本」って、なんだかちょっと物語めいている気がして、私はこの本たちを送り出すのがとても好きでした。郵便局で局員さんに渡す時、なんだか「いってらっしゃい」という気持ちになっていました🕊

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✍️ 振り返りとこれからのこと

さて、大変長いレポートを最後まで読んでくださりありがとうございます。(見直したけれど誤字が何個もありそうな文量になってしまった...見逃してください...)

振り返ると、「読むしかできない」は、いい距離感のイベントだったのではないかな、と思います。

良し悪しでなく、私自身が「ひとり読書」や「少人数の対話」「時間の流れがゆっくり」が好きなので、自然と静かな方向へとイベント設計することになりました。

人と人とが「近くなりすぎないこと」、空間づくりも「季節」と「余白」を大事にしました。私の考える読書という行為もまた、「余白」の時間なのだと思うのです。

必要にかられて急いでする読書や、何か習得のための読書ももちろんあると思うし必要ですが、「読むしかできない」では、「ただ、読む」という贅沢を味わってほしくて、「起きるはずのなかった(ひとや本との)出会い」を楽しんでほしくてやっていました。

運営にあたっては反省点もありますが、大きなトラブルなく1年間、のべ150人近くの方にご参加いただけたことをとても嬉しく思います。一方で、メールの不通でご迷惑をおかけしてしまった方もおりました。ご丁寧な対応を取ってくださいましたが、改めてお詫び申し上げます。

正直、100人以上の方に参加していただけた中で、多少の相容れない方がお見えになることもある覚悟でしたが、マナーの悪い方は、本当にひとりもおらず。むしろこれまで参加くださった皆さん、誰もがとても心が豊かで、たくさんのお気遣いをいただきました。

おかげさまで、私も穏やかに運営ができ、毎回準備・片付けにヒーヒー言いながらも「やってよかった」と思い、気づくと、またこの時間を楽しみたくて次の募集をしていたのでした。本当にありがとうございました。

今回で一旦イベント自体は休止の判断としましたが、「読むしかできない」や「予定外の出会い」といったコンセプトはぶらさず、持続可能な運営を作り上げて、また皆さんと一緒に楽しめる日を迎えたいと考えています。


それまでは、小規模なちょっと変わった読書企画をやったりしようかなと思っているので、タイミングと気持ちが合えば是非ご参加ください🙌 

ということで、これにて「読むしかできない 2021-2022」はおしまいです。ありがとうございました!

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