【号外】「読むしかできない」イベント開催レポート

対面せずに選書 + たったひとりで読むイベントの開催レポートです。

【目次】
・読むしかできないイベントって?
・画面上ですが、エア体験を
・参加者10人の選書
・次回は11月上旬 読書週間に開催予定(募集はレター先行です)
Akane 2021.10.01
誰でも

こんにちは。Akaneです。

9月の最終の週末、東京のとある場所で「読むしかできない」イベントを開催しました。
その開催レポートをお届けさせてください。ちょっと長いけれど、写真いっぱいです📷

"入場の持ち物"として、ご参加くださった方がお持ちくださった「選書本」もご紹介します!(ちょっと長いので選書だけ知りたいよ!って方は一番下の方へ)

***

読むしかできないイベントって?

詳細はこちらをご覧いただければと思うのですが、ざっくり言うと、

・次に来る誰かのために選書した本を持って
・本ばかりの部屋で1人で読み耽り
・前にくる誰かが選んでくれた本をもらって帰る

というイベントです。

春くらいに辻山良雄さんの「本屋、はじめました」を読んで、「私もちいさな本屋やりたいなぁ」とぼんやり思い始めたのがきっかけで、紆余曲折経て、本屋ではなく、"本部屋"を作ることにしました。

パノラマカメラで撮ってみました

パノラマカメラで撮ってみました

ひとりで黙々と読む時間が好きなのと、一方で読書をしている人の気配を感じることも好きだったので、その両方が実現できる方法として今回のイベントを企画しました。

場所も繁華街とかじゃないし、全然人が集まらなかったらどうしよう...という気持ちもあったのですが、笑顔が素敵なみなさまがご参加くださり満席御礼となりました🙏

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画面上ですが、エア体験を

せっかくなので、写真で一緒にエア体験をしていただければと思います。(私の驚くべき古いiPhone撮影ですみません...)

普段は関係者以外立ち入りできない会場はオートロックなので、インターフォンから到着のお知らせをいただきます。主催者(わたし)がお迎えにあがりまして、お部屋にご案内します。

どうぞどうぞ、お入りください。

まずは検温と消毒を。お部屋はちょっといい香り。お飲み物はコーヒー、紅茶、ハーブティーからご自由に。

入り口すぐのスペースには、お出迎えの本。中島敦や安部公房、初期の村上春樹など、ちょっと昔の本が多いです。その奥にはゆったり音楽を奏でるスピーカーがあります。

右を向くとこんな感じです。

お部屋は約60平米。結構広め。天井もなかなか高いです。

ここから「本のバトン」こと選書の受け渡しタイムです。次の枠の方に選書してきた本に添えるメッセージを書いていただきます。

右手には、点字が施されたクラフト端材と手染めリボンのしおり。こちらは記念のお土産にお持ち帰り頂けます🔖(福祉施設で働くアクセサリーデザイナーの友人にイベントのために作ってもらいました!)

メッセージを書いたら、入り口の方にあるガラス張りの机へ。

その中には、前の方が選んで持って来てくださった、とっておきの本とメッセージが入っています。それを受け取って、代わりに自分の本とメッセージをしまいます。

この、前の方から受け取る瞬間が一番いい、と噂😁

顔を合わせなくても、つながる瞬間が本当にワクワクするのです

顔を合わせなくても、つながる瞬間が本当にワクワクするのです

本をもらって自分の選書をセットしたら、もうあとは1時間、ソファーで読むだけです!!

漫画コーナーの手前には可愛すぎるイチオシの本を並べました。

この本ホントにおすすめ。これで1800円とか信じられない...

この本ホントにおすすめ。これで1800円とか信じられない...

「空気の器」という紙でできた器は、本の部屋ならでは。わたしのおすすめの詩集たちと一緒に飾りました。

表紙が素敵な洋書コーナー。来てくださった方の中には原文で読まれるという英語堪能な方もいて尊敬。(私はだいたいの物語が分かっていないと読めないので...)

細々と一週間くらいかけて本を会場に輸送してきたスーツケースも、近藤史恵さんの『スーツケースの半分は』に見立てて使ってみました。

展示の写真撮り忘れちゃったんですが、一番奥のコーナーには自分が「こういうものが欲しい!」と思って作った、「読むしかできない」ミニショルダーを展示していました。

一見なんてことないスマホポシェットのようですが、ななめにかけて、鞄を開くと...鞄を外さずにそのまま読める!。表側にはスマホを仕舞うポケットを、裏側には、コインや鍵やカードを入れるポケットもつけました。柔らかい質感の環境配慮型合皮という分類に入る素材をつかっています。

電車でも、カバンが椅子にかけられないカフェでも読みやすい。

ここに配置されたボタンは、ニュースレター上でのみ押すことができます。


イベントで見てくださった方からは、「これだけもって静かなカフェに読みに出かけたい!」と評判で嬉しかったです。

今のご時世、なかなか気軽に行けない日々ですが、この鞄に文庫とスマホとクレカと少しのお金だけ入れて夜カフェにでかけられる日が楽しみです🚶‍♀️

色々持たずに、本と、必要なものだけ。読むしかできないのが、最高です。

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さて、1時間の読書タイムが終わった後は、私が楽しみにしていた皆さんとのゆるいおしゃべりタイム。同じ本好きということもあって、一気に打ち解けます。好きな本が被っても盛り上がるし、知らない本を教え合っても盛り上がるし、どうやっても楽しいのです。

準備が大変だったでしょう、とねぎらいの声をかけてくださったり、お手紙や差し入れまで頂いてしまい恐縮すぎましたが、そもそも第一回ということで、海のものとも山のものともわからないイベントに足を運んでくださった勇敢なみなさんは、本当に感謝しかありません🙇‍♀️

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参加者10人の選書(どれも気になる!)

さて、お待ちかね、ご参加くださった方々の選書のご紹介です。読んだことない本は全部買って読みたいと思います。

みなさんは知っている本、好きな本、気になる本、ありましたか?👀

  • 1人目:『スコーレ No.4』(宮下奈都)
    👉自分は平凡だと思う主人公の、中学・高校・大学・就職を通して少女から大人になる間に悩み苦しみながらも成長する姿が瑞々しく描かれた物語。

  • 2人目:『ヴェネツィアの宿』(須賀敦子)
    👉人生の途上に現われて、また消えていった人々と織りなした様々なエピソードを美しい名文で綴る、どこか懐かしい物語12篇。

  • 3人目:『バルタザールの遍歴』(佐藤亜紀)
    👉ウィーンの公爵家に生まれたメルヒオールとバルタザール。しかし二つの心に用意された体は一つだった。双子の貴族が綴る、転落の遍歴。

  • 4人目:『本日は、お日柄もよく』(原田マハ)
    👉涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会ったことをきっかけにスピーチライターとしての道を進む主人公の熱いお仕事小説。

  • 5人目:『ちいさな国で』(ガエル・ファイユ/加藤かおり訳)
    👉さまざまな民族が暮らすアフリカのちいさな国で内戦が勃発。戦渦を生き延びた気鋭のミュージシャンによる、感動の自伝的小説。

  • 6人目:『生きるぼくら』(原田マハ)
    👉いじめから引きこもり、頼りの母もいなくなった。残された年賀状の束を頼りに4年ぶりに外に出て祖母のいる蓼科へ向かうと、そこで人生が大きく変わっていく。

  • 7人目:『五つ星をつけてよ』(奥田亜希子)
    👉ネットのレビュー、LINE、ブログ、SNS。自分で選ぶことを忘れてしまったかのように、評価し、評価されながら生きる私たちの心を描き出す6つの短編小説。

  • 8人目:『アフガニスタンの診療所から』(中村哲)
    👉貧困、内乱、難民、人口・環境問題、宗教対立等に悩む乱戦の地、アフガニスタンとパキスタンで、ハンセン病治療に全力を尽くす医師の奮闘。

  • 9人目:『あのひとは蜘蛛を潰せない』(彩瀬まる)
    👉28歳。恋をして実家を出た。母の〝正しさ〞からも、離れたい。「かわいそう」を抱えて生きる人々の、狡さも弱さも優しさも余さず描く物語。

  • 10人目:『無名の語り』(宮本ふみ) 
    👉幼児虐待、アルコール依存症、パーソナリティー障害... 人知れず苦しむ家族の真実の姿に向き合っていった保健師の12の援助記録。

全部面白そう。実際のイベントではメッセージカードと一緒にもらうから、その選ばれた意味もまた読みたい心に火をつける🔥

***

次回は11月開催予定!

おかげさまで好評を頂いた「読むしかできないイベント」、次回は11月上旬頃にやれたらなと思っています📚(読書週間中なので)

募集は近々レターを購読してくださっている皆様に先にご案内します📮もしご都合があえば是非いらしてください!(なかなか距離的にお越しいただけない方もいらっしゃるかと思いますが、次回は「選書参加枠(郵送で本のバトンだけ参加)」も検討しています✍️)

これを機にレターを購読してみようかな?と思った方はこちらから。

無事に終わって、ほんとによかった。片付け終わるまでがイベントです。

無事に終わって、ほんとによかった。片付け終わるまでがイベントです。

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