#26 図書館、使う?

借りて返さないと、図書館警察が取り立てにくるんだって。

【目次】
・図書館、使う?
・図書館で借りると作家は嬉しい?
・図書館と延滞料金
・癒しの図書館ツアー
・図書館は増えている
Akane 2021.08.22
誰でも

図書館、使う?

ニューヨーク公共図書館。おしゃん。。。

ニューヨーク公共図書館。おしゃん。。。

私は近所に図書館があることもあって、図書館ユーザーでもあります。図書館を使う用途としては、図鑑などの大きい本や、ちょっと気になる昔の本などを借りるとき。逆に、新しい本は待ちが結構すごいので買うことが多いです。

一度読み終わって、そんなに読み返さないと思われる本も、気にいるとずっと持っているので、どうしても置き場問題が出てきます。なので、そういう意味でも図書館はとってもありがたい。

時に、少し前にTwitterでこんなつぶやきを見つけました。

本読んでほしい、できれば買ってほしい


「ふがいない僕は空を見た(山本周五郎賞、本屋大賞2位)」や「トリニティ(直木賞候補)」などを書かれている、窪美澄さんです。

窪美澄
@misumikubo
本読んでほしい、できれば買って読んでほしい、というのが本音ですが、図書館にお世話になってきた身としては絶対買って読んでくださいとは言えません。そばに置いておきたい、という本を書くしかないのか、といつも思うけど、時々それもつらくなります。
2021/04/26 14:24
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窪美澄
@misumikubo
こういう時代で作品にお金を出すということは大変なことだけれど、小説だけでなく、創作作品(とそれを産み出した人間)を支える、という意味でお金をつかってみようか、と思っていただければうれしいです。
2021/04/26 14:27
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窪美澄さん作品を読んできた身として、この言葉はグッときました。なんとなく、窪さんご本人の中の葛藤というか、そういうものを感じた。

私は、というと、お金がないときに古本や図書館をフルに活用して読書青春時代を過ごしたので、なるべく使えるお金が増えた頃からは新刊を買うようにしています。(もちろん全部ではないけれど。古本も買うし、フリマアプリだって使う)

ご存知の方も多いかと思いますが、作家さんに印税が入るためには新刊で買うことが必要で、かつて私が買えない時にも誰かが新刊を買っていたことで創作の世界が続いていると思うと、いまは私の番だと謎の使命感にかられるときもあります。

としたときに、じゃあ、買えなかったあの時代が申し訳ないかっていうと、そんなことはないんだ。

図書館で借りると作家は嬉しい?

直接、印税が入らなくても、好きな作家さんの本を図書館で借りることで、それはやっぱり作家さんの支えになっている、ということだった。

牧村朝子 ここには居ない
@makimuuuuuu
どうか好きな作家の本買ってね、金ないなら図書館で借りて貸出実績つくってその作家の本が棚に居続けられるようにしてあげてね、そしてSNSで感想を呟いてね、そうしたらその作家にまた仕事依頼ひいてはお金が入って、そのお金で作家は生活・取材・勉強・資料購入ができて、読んでまた書けるんだよ
2021/03/19 17:31
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SNSに呟けば、身近な人に話せば、それは口コミになる。いまや、出版社の宣伝よりも、ひとりひとりの声の方が力を持つ。もちろん総量としては宣伝の規模には勝てないけれど、宣伝よりも、感想の方が、人の心を打つことは、間違いなくて。

「ちょっといいかな」って思ったら図書館で借りてみる。そんな読書ライフもとってもいいよね。みんながみんな、熱烈な本好きである必要はないし、私だって、本は結構好きだけど、読みたい時期と読まない時期もある。

ちなみに、フィンランドでは図書館で借りたら作家さんに印税が入るというところもあるんだそう。

ところで、実は図書館には困っていることあるんですよ。それは....

図書館と延滞料金

延滞です。

本を借りたまま、返されない、という。延滞の督促は金銭的負荷や工数がかさんでしまい、それがなくなればもっと図書館のサービスや蔵書の充実が図れるのだそう。

日本の公立図書館は延滞してもペナルティがないのですが、海外では延滞すると延滞料金がかかる国も。とはいえ、世界的な流れとしては(私が調べた限りだと)「延滞料を課して延滞が少なくなるかは疑問」「督促する方も延滞料払う方も負担が大きい」ということで廃止の傾向のようです。

本日、ようやく1冊目の本紹介ですが、スティーブン・キングの「図書館警察」はちょっとホラー・サスペンスな小説。

図書館で借りた本をうっかり返し忘れた主人公に図書館警察が取り立てにやってきて...という物語。設定がおもしろいですよね!図書館の延滞督促から着想を得たのだそう。

ちなみにキングは「ショーシャンクの空に」「イット(It)」「スタンド・バイ・ミー」などの映画の原作も多数。

紹介したものの、まだ積ん読で実は読めていないので、感想はまた今度...

お次は気分を変えて爽やかでいきましょう。

癒される図書館ツアー

今、900円の余裕あれば、もうこれを買ってほしい。家にいながら最強図書館ツアーにお連れします。この価格設定すごすぎる。私のイチオシ図書館本です。

見ているだけで癒される図書館。いつか本物見てみたい。

***

図書館は増えている(人は減っている)

実は日本の人口は減っているのだけど、図書館は増えているのだ。

日本図書館協会の数字をざっくり読み解くと10年前と比べて

  • 図書館は10%くらい増えている

  • 図書館の専任職員は20%くらい減っている

  • 蔵書冊数は15%くらい増えている

  • 年間受入図書冊数は17%くらい減っている

  • 資料費の予算はずっと横ばい

って感じでした。

ここから読み取れることは色々あるけれど、図書館運営は厳しいという記事を読んだことがあって、なんとなく減っているんだろうなと思っていたから意外だった。でも、いろんな場所に図書館ができるということは、手に取れる人が増えるってことだもんな。嬉しい。

***

ということで、今日はちょっと図書館に関する雑談メインでお届けしました。たまにはこんな回も。

あ、図書館といえば、いわずもがな、これですね。『図書館戦争』。私もシリーズ一気読みしました。久々に有川ひろさん読みたいな。(有川さん、ペンネームを「浩」から「ひろ」に変えられていたのですね。知らなかった)

それでは、今回はこんなところで👋
また来週お会いしましょう〜

***

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